女王蜂のエサとなるローヤルゼリーと巣を外敵や菌から守るプロポリスは含まれる栄養素や効果・効能が違います。
ローヤルゼリーとプロポリスの違いを見ていきましょう。
ローヤルゼリーとプロポリスはどちらもミツバチが作るものだという共通点がある一方で、使用用途や含まれる栄養素などは大きく異なります。
1-1.使用用途の違い
ローヤルゼリーは女王蜂のエサです。
働き蜂が花の蜜や花粉を体内の酵素で分解して作り出すものであり、幼虫の時期からローヤルゼリーを食べ続ける女王蜂の寿命は働き蜂の約40倍にもなります。
ローヤルゼリーが女王蜂の食事として使われている一方で、プロポリスは食べ物としては使われません。
プロポリスは働き蜂が植物から集めた成分を唾液と混ぜ合わせて作られたものであり、巣を外敵や菌の侵入から守る役割を果たします。
1-2.栄養素の違い
毎日1500~2000ほどの卵を産む女王蜂の健康を支えるローヤルゼリーは栄養価が高いです。
炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルという五大栄養素のほかに、デセン酸などの特有成分も含まれており、「天然の栄養剤」とも呼ばれています。
これに対して、プロポリスは成分のほとんどがポリフェノールの一種であるフラボノイドであり、ビタミンやミネラルの含有量は少ないです。
1-3.効能・効果の違い
栄養成分が異なるローヤルゼリーとプロポリスは期待できる効能や効果が違います。
ローヤルゼリーの効能・効果として挙げられるのはホルモンバランスの乱れによって起こる更年期障害などの改善、ストレスの緩和、疲労回復、老化予防、血行改善など。
特定の症状を緩和したいときに用いられることが特徴です。
他方、プロポリスは抗菌、抗ウイルス、抗炎症、免疫力の改善などに効果的。
健康を維持したり、病気を予防したりしたいときに用いられます。
ローヤルゼリーとプロポリスどちらを選ぶか迷ったら、以下の点を参考に選びましょう。
2-1.使い方
ローヤルゼリーはサプリメントやドリンクで経口摂取します。
他方、プロポリスは患部に直接塗布できるので、外傷などに悩んでいる人にはプロポリスが適しています。
2-2.目的
幅広い栄養素がバランスよく含まれたローヤルゼリーは健康を維持するためのサプリメントとしておすすめです。
その一方で、インフルエンザの予防など免疫力を高めたいときはプロポリスの方が効果を期待できるので、体調や時期に合わせてローヤルゼリーかプロポリスを選びましょう。
なお、健康のほかに、美容目的で使用したい場合はアミノ酸の含有率が高いローヤルゼリーが適しています。
ローヤルゼリーとプロポリスはどちらもミツバチが作り出すものですが、含まれる栄養素や効能・効果は異なります。
目的に合った方を選び健康や美容に役立てましょう。