豊富な栄養素を含んだローヤルゼリーは高血圧や動脈硬化の予防などに役立つと考えられていますが、近年、注目を集めているのが認知症に対する効果です。
現在のところ、ローヤルゼリーの認知症に対する効果は研究段階ですが、さらに研究が進めば、多くの人を悩ます認知症の予防や改善に役立っていくでしょう。
ローヤルゼリーが認知症に効果的だと考えられる2つの理由を詳しく説明します。
ローヤルゼリーが認知症に効果があると考えられている理由の一つがノビレチンの効き目を向上させるという研究結果が出たことです。
1-1.ノビレチンとは
ノビレチンはシークワーサーなど柑橘系植物に含まれている成分であり、アルツハイマー型認知症の予防に効果を示すと考えられています。
アルツハイマー型認知症は認知症の中で最も患者数の多い型です。
この病気は脳の中にアミロイドβと呼ばれる原因物質が過剰に蓄積されることによって起こりますが、ノビレチンにはアミロイドβの蓄積を防ぐ作用があります。
さらに、ノビレチンには記憶力を改善する作用や神経細胞の働きを活性化する作用があることがわかっており、認知症の予防や改善に効果が期待されています。
1-2.ローヤルゼリーとノビレチンの働き
ノビレチンと一緒にローヤルゼリーを摂取した場合、ノビレチンだけを摂取した場合と比べて、ノビレチンの効果が向上することがわかりました。
そのため、ローヤルゼリーはノビレチンと同時に摂取すると、認知症の予防や改善に効果があるといえるでしょう。
ローヤルゼリーに含まれる神経伝達物質の一種、アセチルコリンも認知症の予防や改善に効果を期待されています。
2-1.アセチルコリンとは
アセチルコリンは神経伝達物質の一つで、主な役割は交感神経と副交感神経をコントロールすることです。
交感神経と副交感神経はいずれも自律神経と呼ばれるもので、前者は興奮状態の時に、後者は安静時に優位となります。
この二つの神経のバランスが保たれることによって、心や体の健康を維持できるのです。
しかしながら、高齢になるとアセチルコリンの量が減少します。
それに伴い、自律神経のバランスが乱れると、記憶障害や記憶力の低下など認知症の症状が現れると考えています。
2-2.ローヤルゼリーに含まれるアセチルコリン
ローヤルゼリーには自律神経をコントロールするアセチルコリンが含まれています。
そのため、アセチルコリンの量が減少した高齢者がローヤルゼリーを摂取すると認知症の予防や改善を期待できるでしょう。
ローヤルゼリーの認知症に対する効果は現在のところ、研究段階です。
しかしながら、ノビレチンの効果を高める作用をもち、アセチルコリンが含むローヤルゼリーは今後、認知症の予防や改善に役立っていくと予想できるでしょう。